5期目の成果その22
地元生月で数回見聞した事例として…『他県出身の方がまき網漁船乗組員として就職内定したので賃貸住宅を求めたが、適する物件がなかったので就業がかなわなかった』というケースがある。
過疎化が進むふるさと。ただでさえ就業者が多くない漁業者としての応募~内定が「住宅不足」のために水泡に帰す実態は心が張り裂けるぐらい辛さを感じる。
農業、水産業に従事する若手が少なくて業界としては大きな悩みである。
地域としても若い働き手が少なくなり、経済も、地域行事も、自治組織も、学校も活力を失いつつある。
公営住宅は基本的に所得制限があり、正社員として就業が確約している単身者を受け付けない。
地元には空き家が多くなったが、活用は不十分である。
基本的にこの人のような人口流入は珍しいので民間アパートが何軒も建つような需要はない。
このような負のスパイラルがぐるぐると続いている。これはどこのへき地も同じことだろう。
そこで、令和3年12月の一般質問で以下の質問を行なった。
【質問:近藤芳人議員】 民間の賃貸アパートは平戸市内でいうと平戸北部か田平地域を除いてそうそう成り立つものではない。民間アパートの少ない地域(平戸中部、南部、生月、大島、度島)における若い人向けの住宅供給は経済原理に期待できるものではなく、公共が受け持つべき社会課題である。
その方策の一つとして、民間の賃貸物件の少ない地域においては行政がすぐに住める空き家を適切な軒数キープしておくこと(=入居可能物件の安定的確保)を提案する。大事な若者をその地に定住させるためにとても有効だと考える。
空き家バンクの登録物件から抽出し、ある程度快適に住める程度の改修を施し、若者の賃貸入居(気に入れば購入まで視野に入れて)を主眼に、お試し住宅や合宿などの利用、DV対策シェルターほか災害避難者受入れ住宅など柔軟な使い方を地域で考えていいと思う。
【答弁:総務部長】 まちづくり運営協議会と情報共有を図りながら、地区ごとのニーズや事情を踏まえて、民間の賃貸物件が少ない地域を優先するなど、今後検討していきたい。
そして五期目最後の一般質問(令和7年9月)にて進捗の確認を行いました。
【答弁:財務部長】 議員にご提案いただきました「若年層向けの住宅供給体制」についてですが、実現可能性を探っていくため、「検討していきたい」との答弁を行ったところであります。
しかしながら、その後実務的な検討には至っておらず、現状では実現に向けた具体的な進展が見られない状況でございます。
若年層の移住・定住対策は、人口減少と地域の将来を見据えたうえで重要な課題であることは、本市にとっても共通認識であり、引き続き検討・対応を継続していくべきものと認識しております。
ご提案内容に関しましては、若年層の移住者の住まい確保や空き家の解消促進など、有益なものと考えますので、さきほどの移住定住施策の見直し(㉔)と併せて研究してまいります。
う~~~ん…停滞しています。ってか後ずさりしてませんかね????
制度設計が難しいので時間かかっているのか、放置しているのか…問い詰めたいところです。
この答弁に対して私はつい「この提案以上によさそうな代案があるならそれを示しなさい!なければこれが最適解として実現できる方策を考えるしかないんじゃないか」と言及したくらいです。
【私のめざすゴール】
この提案どおりの運用が開始されないと次の具体的目標は定めにくいが…今の段階での腹案は以下のとおり。
◎ 空き家をリノベしていろいろな活用ができる実績とノウハウを貯めて、より高度な活用術を探る
・賃貸住宅事業支援
・一棟貸しの宿事業支援
・合宿などの誘致とのコラボ
・お盆や彼岸のときの臨時宿泊所化
など
◎ 空き家をリノベする中古住宅が新築とそん色ない高品質であるという認識を定着させる
・中古リノベ住宅のモデルハウスの広報経費(チラシ、のぼり旗など、事務スタッフ支援など)の補助を行う
・制度に沿った空き家売買であればなんらかの追加支援を行う
中古住宅市場がもっと活性化するような仕掛けをすることで地域も活性化するという仮説で進むべきだ。
今はそんな仮説もなく、アイディアもなく…「最終的には住宅は個人の所有ですから…」というところにすぐ結論が行く傾向にある。私はそれを思考停止と呼びたい。
◎ これらの業務を行うプロ「空き家活用アドバイザー」の業務に対価を払って働いてもらう
これらのためにもプロの力を借りる必要があると思っている。
実際には「全国空き家アドバイザー協議会長崎県平戸支部」というところがボランティアでよくやってくれている(空き家バンクへの登録や撤去などのサポート実績あり)が、ボランティアの限界も顕在化している。すなわち空き家の解体や空き家バンクへの登録をサポートしてくれる成果は出してくれているが、「空き家を活用して事業を興す」ための支援が手薄なのでもっと後押しするべきである。
そこで同協議会に事業化を提案できるメンバーを増やすべき。
さらに、とても責任を伴う支援であるのでボランティアで受け持つには荷が重すぎると思う。謝礼/委託費の公的拠出を考えてはどうかと思っている。
令和4年12月の一般質問で質した。
そのときの答弁は、「会員はボランティア精神で活動を行っていることから増えていない。また、例えば、空き家に資金を投入して再生し、それを運営していくような経営的な相談があった場合、現在は経営コンサル的な部分を担う会員がいない。しかし、市の公金投入による有償化は現時点では考えていない。」
という、私にはまったく理解できない答弁であった。要約すると「現状はおっしゃる通り課題があるが今のままでいい」ということですから…。つまりもっと言うなら「たいした課題じゃない」ということか「やりたくない」かのどちらかしかないと推察します。
市長が「国にそのような動向があるのでまずは注視したい」と答弁したので事なきを得ました。
その後、令和5年9月に改めて同意の質問をしたところ、以下の答弁があった。
「平成27年5月に施行された『空家等対策の推進に関する特別措置法』について、『空家等の活用拡大』を推進するため、『市町村長が、空家等の管理や活用に取り組む NPO 法人、社団法人等を空家等管理活用支援法人として指定』することができるようになっている。
このことから、先般、全国空き家アドバイザー協議会長崎県平戸支部へ指定に向けた意向を確認したところ、支援法人への指定を受けたいとの考えが示された。
一方、これから、十分な制度設計がされ、運用が始まる支援法人の指定や財政支援にあたっては、去る6月に閉会した通常国会の中で議論され、最終的に改正空家法に対する附帯決議17項目の中で、「市町村長による支援法人の指定が円滑に進むよう、先進事例を紹介しつつ、指定に当たっての考え方を示すなど、市町村長が指定しやすい環境を整備すること。また、市町村が支援法人を積極的に利用できるよう、十分な支援措置と予算措置とを講ずることについて、検討を進めること」とする項目も盛り込まれている。
このようなことから、議員ご指摘のアドバイザー協議会への支援については、まず、国における動向にも注視しながら、先進事例などを参考に、本市における支援法人のあり方、指定する場合の業務内容及び指定の状況などを十分に勘案していきたい。」
少し前向きになりましたがまだ時間かかります。
本市には1,200軒近い空き家が存在する(平成27年度調べ)。
これに60代以上の方だけで住む「空き家予備軍」を含めると30年後には5,000軒近い空き家ができてしまう。
このことを踏まえて、活用できるものと解体するものを大きく仕分けしてより積極的な働きかけをしないとどうしようもないところに至ってしまうことを肝に銘じるべきである。…最終的には住宅は個人の所有ですが!
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